平成30年1月 海徳寺 寺報

名は体を表す

「名は体を表す」と言います。僅かな文字数ですが、自身の総てが名前に「凝縮」されているのです。

しかし、日頃それを一番自覚していないのが自分自身ではないでしょうか。

そんな重みを持つ大切な自分の名。

もっと意識して、誇りを持って名に恥じない日々を過ごそうではありませんか。

出典:日蓮宗新聞社発行『今月の聖語』

昨年一年を振り返りますと、一番印象的であった出来事が、海徳寺設立当初に鎮座していた「七面天女」が発見されたことでした。

それは、六月十九日の月例感謝祭の時でした。海徳寺の当初の寺名は「津田沼七面教会」であることは知ってはいました。しかし、「七面教会」の名があるのに、肝心の七面様がお堂のどこにも見当たらない。そんな状況が住職になってから三年続いておりました。

そのような悩みを檀家さん話したところ、本堂脇の霊牌堂に古い仏像があるのではということで、霊牌堂をくまなく調べました。すると、二重の厨子の中から、七面天女が出現いたしました。

九月にはその七面様を抱え、山梨県身延町の七面山に登詣いたしました。すると、これまで山積していた問題が次々と解決する方向へと急展開するようになり、七面様の御加護を実感しております。

さて、今年の干支は「戊戌」です。「戊」は、草木が繁盛して盛大になることを表し、「戌」は、切るという意味で、草木が枯死することを意味します。両方の字はとても似ておりますが、ともに語源は「茂」ではないかという説があります。そして、樹木が茂り過ぎてしまうと、日光が当たらず、植物が腐ってしまいます。だから、この時期に枝や葉を切ることが必要で、戊戌の年は「変化」の年ともいえます。

変化にはリスクも伴う為、思いきりが必要となります。しかし、ただ待っていても何も変化はいたしません。今年は、勇気を持って変化に挑戦する、そんな一年にしたいです。

海徳寺住職 加藤智章

平成30年1月 海徳寺 寺報