令和7年12月 海徳寺 寺報

「今までは人のことだと思ふたに 俺が死ぬとはこいつはたまらん」。
江戸時代の狂歌師大田南畝の辞世の句です。
見方によって私たちはこの世に生まれ出た瞬間から死に向かって歩み始めているとも言えるでしょう。これを「諸行無常」と表現しています。しかし、日頃この事実をどこまで実感しているでしょうか。
自分の息が止まる瞬間をイメージして今を生きる。これはとても想像し難いことかも知れません。ですが、そこから地に足が着いた生き方が見えて来るのかも知れません。

出典:日蓮宗ポータルサイト『今月の聖語』 2018年12月号

あっという間に年末になってしまいました。あれだけ暑かった夏がいつの間にか秋になり、肌寒い季節になってしまいました。今年一年を振り返り年初に目標を建てましたが体感で二割くらいしか達成していない気がします。

皆さんはどうでしょうか。当たり前のようですが時間は容赦なく進み過ぎ去っていきます。限りある人生の中でどのように過ごしていくかというのが我々地涌の菩薩として問われるところだ思います。

まず目標を持って生きているのかどうか。目標があっても絵に描いた餅ではないか。とか、自問自答をすることが多々あります。自分の生活の中で少しだけ自分に良い点を見出すと、日々法華経を読誦し意識して生きていることぐらいで、後は毎日の生活に追われているのかな。とも思います。自分が何か世の中の為に役に立ちたいと願って今の道を志しましたが果たしてどうであろうかと自問自答いたします。恐らく満足することは無いのでしょうが、それでこそ人生に意義があるのではないかと思います。

日々移り変わる世の中の情勢の中で水のごとく流れていく浮世でありますが、お釈迦様の教えである法華経はずっと変わらず我々を導いてくれているはずです。ただ我々がそれに気が付かないだけなのであります。悩んでいる事、解決しないこと沢山ありますが、全ては仏様の計らいだとも思います。

新しい年も同じように前向きに皆さんが幸せな人生を過ごせますように日々お祈り申し上げる次第です。九拝

(海徳寺山務員・吉田安孝)

令和7年12月 海徳寺 寺報

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