令和6年1月 海徳寺 寺報

海徳寺寺報(令和6年1月)

師を求めよう

人生という道に迷った時に頼りになるのが、道しるべを示してくれる「師」の存在です。

SNSなどで情報があふれ、現代人は何が本当なのか困惑してしまいがちです。
経済的利益のみを追求し、時間に追われる人。人間関係に疲れ、生きる喜び・やりがい・目標を失っしまった人。
私たちはみな苦しみや悩みを抱えて生きています。

人生に疲れ切って動けなくなる前に、周りの人に道を尋ねましょう。
相談したり、助けを求めましょう。その人は年上の人であるとは限りません、あなたより若い人かもしれません。
凝り固まった先入観を打ち破り、あなたの知らない考え方や進むべき方向を示してくれる人が「師」です。
「師」とは人生観を共有する友でもある可能性もあります。
人生は成長の旅。良き「師」との出会いがきっとあなたの人生を豊かにします。

出典:日蓮宗ポータルサイト『今月の聖語』 2023年12月号

令和六年となりました。昨年はどうでしたか。
私は一昨年から若い僧侶の方々の訓育に携わることが多くありました。
自らを「師」とは言えませんが、若い僧侶の方々のこれからの人生の糧になればと、自分が今まで僧侶として培ってきた考え方や神仏に対する思い等を行動として見せたつもりです。
そこから何か少しでも感じ取って学んでくれていたならば嬉しい限りです。これから先の人生で尊敬できる「師」を大勢見つけてくれればと思います。
たとえ年下であっても学ぶべきことは沢山あります。私自身、すごいなぁと尊敬できる若い方々が大勢いました。自分もやってみよう、真似してみよう。と。
 
また、歳の近い方々とは先生と生徒という関係を超え良き友として様々なことを話し合いました。こうした出会いにも感謝しています。
大勢の人と出会い、話し合い、様々なことを吸収する。きっとそこで大事なのは相手の考えを受け入れること。
自分の考えだけが正しいとは限りません。スポンジのような心が大切です。
それが自分の考え方をさらに大きくし多方向へ伸ばします。
 
一人では思いつかないこと、解決できないこともみんなで話し合えばきっと光は見えるはず。
今年の目標はスポンジになる。そして沢山のことを吸収したい。皆さんは目標は決まりましたか。
本年が皆様にとってより良い一年となりますよう心よりご祈念申し上げます。  
(海徳寺山務員・山田甲希)

令和6年1月 海徳寺 寺報