令和4年1月 海徳寺 寺報

心田に仏種をうえたる

心田と仏種

お釈迦さまは、私たちの心を田畑にたとえられました。
そして、教えを説いて心の田畑を耕し、仏になる種を植えられました。
天の光と地の養分がなければ、種は芽吹きません。
私たちの合掌の姿が、仏種への光と養分です。
自身の心田に合掌すれば養分になり、他者に合掌すれば光となります。
新年を迎え、改めて自他の仏種を信じ、豊かなみのりを祈りたいものです。

出典:日蓮宗新聞社発行『今月の聖語』

令和四年となりました。新型コロナウイルス感染症との付き合いも長くなり、まさかこのような状況になるとは思ってもいませんでした。

そんな中、昨年の十二月に日蓮宗総本山である山梨県の身延山において10日間の九識霊断法相伝講習会に参加させていただきました。

通常であれば毎年六月頃に開催されますが、コロナ禍により延期、場所も東京の寺院内にある本部の会館ではなく身延山での開催となりました。

日蓮大聖人様棲神の霊地での講習会に一層身が引き締まり、十日間みっちりと学ばせていただきました。

しっかりと教学を学び、そして行動する。
日蓮大聖人様は「行学の二道をはげみ候べし」と御遺文でおっしゃられております。
せっかくお釈迦様が私たちの心田に仏種を植えてくださったのです。
しっかりと栄養を与え、お手入れをしなければその種は実を結びません。

自分だけではなく、相手の仏種にも手を合わせ祈りを捧げる。
自分と相手と共に即身成仏を目指すのが日蓮宗です。

今年の目標は自分の成長だけではなく、相手の仏種にも感謝し敬い手を合わせ、共に生き共に綺麗な花を咲かせること。
そのためには自分自身しっかりと学んでいかなければなりません。

一年の計は元旦にあり。
ぜひ皆様も今年の目標を何か一つ定めてみてはいかがでしょうか。

皆様にとって素晴らしい年となりますようご祈念申し上げます。

(海徳寺山務員・山田甲希)

海徳寺寺報(令和4年1月号)
海徳寺寺報(令和4年1月号)