施しの気持ち
美味しいケーキ屋さんを教えてもらいました。しっとりしたスポンジにまろやかな生クリーム、甘いイチゴ…。こんな美味しいお店を教えてくれてありがとうという気持ちと、このお店は自分だけの秘密にして誰にも教えたくない、という気持ちになりました。「誰にも教えたくない」という気持ちが、自分だけがいい思いをしたいという「物惜しみ」の気持ち。これが「餓鬼」の心です。人の心の中には36種類もの餓鬼がいるといわれています。
お風呂のお湯を自分だけにかき集めようとするとお湯は逃げていきますが、向こうへ押すとはね返って自分の方へ戻ってきます。自分だけの幸せを考えると逆に逃げていきます、友人が美味しいケーキ屋さんを私に教えてくれたように、日常生活の些細な喜びから周りの人にお分けしていきましょう。
◎日蓮聖人ご遺文『四条金吾殿御書』
法華経の教えを尊び日蓮聖人を支援する信徒の四条金吾に宛てたお手紙です。誰かに施す気持ちを持つことがいかに人生を豊かにするかが説かれています。
文永8年(1271)聖寿50歳
こんにちは。
この文章を書いている時点ではまだ猛暑が続いております。皆様におきましては体調いかがでございますか。気候が段々と変わってきております。良い方向に変わるのならば歓迎なのでございますが、悪い方向に動いているので世界がざわついているのかとも穿って考えてしまいます。
8月はお盆、9月はお彼岸とこの時とばかりお墓は賑わいを見せます。何かある時に思い出したようにするのは、しないよりはマシに思えるかもしれませんが、毎年毎年同じことの繰り返しでは人類にとって成長が無いのではないでしょうか。
そもそも人間として生まれて、この豊かな現代の日本人として生まれて、何か一つ魂として成長することを考えれば、自分以外の他者、もっと言えば、自分の家族身内以外の他者に目を向けて行かなければならないと思うのです。
遠くは地球環境にも目を向けなければとも思います。意味があって生まれて、意味があって生かされていることに気が付き行動しなければなりません。
自分の中で納得のいかないこと、うまくいかないこと、マイナスの要素の事、これはすべて魂レベルにおいて解決できることです。素直な心になって行動すればおのずと道が開けてくるはずです。暑い日が続きますが皆様におかれましてはご自愛くださいませ。
(海徳寺山務員・吉田安孝)
令和7年9月 海徳寺 寺報



